出会い系の革命 無念の撤退
いつも通り、三菱UFJモルガン・スタンレー証券シニアストラテジストの小林一郎さんに解説にお越し頂いております。
筆者
「今朝、非常に残念なお知らせが届きました。まずは、その内容から」
お問い合わせ有難うございます。
ハッピーレーダーについては、サイト機能の見直しにより現在はご利用が出来ません。
また、再開の目途もたっておりませんのでご了承ください。
「ハッピーメールからの、問合せに対する回答です。
ハッピーレーダー、一縷の望みは残しているものの、事実上の撤退ということになりました。
小林さん、残念ですね。」
小林
「はい。スマホのGPS機能を使ってお互いの位置を確認し合い、出会うという画期的な試みでしたが、残念でした。」
筆者
「小林さん、今回のハッピーレーダーの撤退、どのようなことが原因と考えられますか?」
小林
「はい。やはりですね、当初から懸念されていたことではあるんですけど、自分の居場所を伝えたくないという気持ちの方が、強かったということでした。
ハッピーレーダの場合、相手の位置を知るためには、自分の位置を教えないといけないという、トレードオフの関係だったんですね。このトレードオフで、犠牲にするもの、この場合、自分の居場所ですよね、が、大きすぎ、ユーザーの支持を大きくは得られなかったということが言えると思います。」
筆者
「なるほど、他には、ありますか?」
小林
「はい、マーケティングですね。ハッピレーダー、そのメニューボタンの位置が、非常に悪すぎました。あれでは、大多数のライトなユーザーは気が付かない。」
筆者
「といいますと、ボタンの位置さえよければ、成功していたかもしれないと・・・」
小林
「ええ、また違った結果になった可能性も、十分に考えられます。」
筆者
「悔しいですね。しかし、結果として撤退ということになって、ハッピメールは一つの戦略で負けをみました。」
小林
「いえ、その言い方は間違っていると思います。確かにハッピーレーダーは結果を残せませんでした。しかし、だからといって、それを負けと表現するというのは間違っています。これは大いなる挑戦で、撤退は、その中の一部の出来事にすぎません。もしハッピメールに負けがあるとすれば、それは、改革を諦めた時ですね。僕は、まだその時ではないと思います。」
筆者
「失礼しました。言い方を誤りました。訂正させていただきます。ハッピーレーダー、今後も挑戦を諦めて欲しくないですね。」
小林
「はい。その通りです。」
筆者
「小林さん、いつもお忙しいところ、貴重なご意見ありがとうございます。」
小林
「いえいえ、こちらこそ、ありがとうございます。」